鹿児島から生まれる新しいビジネスを後押しする鹿児島県ビジネスプランコンテスト。今年度の参加者を募集中です。(9月30日(水)17時必着)
チャレンジを考えていらっしゃる方々の力になればと、シリーズで4人の審査員の方々のインタビューをお届けしています。

第2回は、地域発のビジネスやものづくりを支援する仕掛人、鹿児島県商工会連合会の林 輝吉峰さんです。

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鹿児島県ビジネスプランコンテスト 審査員の横顔 鹿児島県商工会連合会 林 輝吉峰さん

鹿児島県商工会連合会 経営支援課の責任者

商工会は、地域事業者が会員となり、ビジネスやまちづくりのために活動を行う経済団体です。鹿児島県内には離島を含めて38か所の商工会があり、事業者で組織する会員数は16,500人にも及びます。

全国的なネットワークで事業者支援や地域振興事業など、様々な事業を実施していて、各都道府県には商工会連合会があります。鹿児島県の商工会のネットワークを束ねているのが鹿児島県商工会連合会です。

林さんは、その連合会の経営支援課の責任者。これまで数多くの経営支援を行い、経営革新や企業の財務分析にも詳しくていらっしゃいます。また、地域発のビジネス展開にも積極的で、鹿児島の特産品を海外展開する様々なプロジェクトを企画・実現してきました。

身近な鹿児島のビジネスやものづくりを支援し、地域の商工振興のために日々奔走していらっしゃる林さん。その豊富なご経験をもとに、これから起業を考えている方への実務的なアドバイスをしていただけそうです。

ZOOMインタビューでは、まず、商工会連合会が行っている事業や、林さんが日々取り組んでらっしゃる経営支援課としての支援業務について、パワーポイントを使って詳しくお話いただきました。

商工会が行っている事業や経営支援とは?

■商工会の2大事業

  1. 事業者(商工業者)の経営改善
    金融・税務・労務の指導や、商品開発・販路開拓・創業・経営革新などの経営支援を幅広く行う。
  2. 地域振興事業(地域社会の発展に資する事業)
    まちづくり・商店街活性化・イベント活動などの地域振興事業

■商工会が行う主な経営支援

  1. 経営指導員による支援
    商工会窓口での相談、事業所を直接訪問する巡回指導
  2. セミナー・研修会の実施
    事業に必要な経営知識、最新の施策情報の提供など
  3. 専門家派遣
    専門的な知識や技術を持つエキスパートによる直接指導

■県連合会経営支援課の主な支援業務

  1. 商品開発・ブラッシュアップ支援
  2. 販路開拓支援事業
    ・物産展・商談会の開催(県内外)
    ・天文館に設置しているアンテナショップ「かご市」の運営を通じた販売拡大支援、テストマーケティングによる商品のブラッシュアップ支援

    アンテナショップ<br /> 「かごしま特産品市場」

    アンテナショップ

    「かごしま特産品市場」

    ・海外展開支援事業(アジア・ヨーロッパ)

    フランス・パリでの食と酒の鹿児島フェア

    フランス・パリでの食と酒の鹿児島フェア

    ドイツでの黒糖焼酎販路開拓事業

    ドイツでの黒糖焼酎販路開拓事業

  3. 商店街等に対する支援
  4. (販路開拓・売上増進につながる取り組み等を支援する)小規模事業者持続化補助金
    をはじめとした各種補助金に関する支援
  5. JAグループ鹿児島との連携推進事業
    JAグループ鹿児島との合同研究会

    JAグループ鹿児島との合同研究会

    ・物産展を連携して開催したり、農業者と商工業者が連携して商品開発を行う取り組みへの支援など

  6. その他
    ・経営安定特別相談事業(経営状態が厳しい事業者に対して、倒産防止の方策・法律相談等)
    ・新型コロナ感染症緊急経済対策に係る各種支援

起業されたい方へのアドバイス

様々ありますが、失敗のリスクを抑える観点からここでは3つに絞ってお話します。

  1. 市場調査を行い、根拠のある数字目標を立てる
    「創業を考える方は、夢や目標を持たれていて、そのこと自体は大事なことなのですが、過去に相談を受けた中には、明らかに過剰な売上等の想定だなと感じたこともあります。経済が右肩上がりに成長している時代ならまた別ですが、現在の成熟した社会では創業前にできる限りの市場調査を行って、根拠のある数字目標を掲げることが大事です。自分の考えや感覚だけでなく、お客様の立場で考えて本当にいいと思う商品なのか・サービスの提供なのか、といったことを充分に考える必要があります。そのためには、どういったお客様を想定しているのか、といったターゲットを明確にしたほうが考えやすいし、実際に事業を開始した後の目標と現実とのブレも最小限に抑えられるのではないかと思います。」
  2. 最初から過剰な初期投資はしない
    「実際に開業した後は想定と現実の売上とに差が生じることは多々あることです。また、場合によっては、自社の商品やサービスが市場に認知されるのに、一定の時間がかかることもあり得ます。事業を開始してはじめのうちは小さくてもいいので、自分の商品やサービスが売れる・お客様に受け入れられるといったことを確かめながら、必要に応じて修正しながら、段階を経て事業を大きくしていったほうがリスクは小さいのかなと思います。さらには、今回の新型コロナ感染症の拡大といったような予期せぬ事態が起こることもあります。経営環境の変化にもある程度対応できるよう、一定の資金的な余裕と柔軟性を持つことも大事です。」
  3. 事業計画書や資金繰り計画を作成する

「今まで述べてきたことからつながるのですが、開業前に事業計画書を作成することで、足りない部分に気付いてより中身の濃い準備をすることができますし、起業した後には計画通りに事業が進んでいるかの確認ができます。計画通りに進んでいない場合には想定と現実との違いを検証し改善につなげていくといった作業もしやすいです。

また、開業後に思っていたより資金が必要だった・想定外の支出も出てきたという声をよく聞きます。お金がまわらなくなるとそこで事業がストップしてしまいますので、資金繰り・キャッシュフロー計画書を作っておくことも重要なことです。」

審査員として、どんな点を重要視したいか、また、期待していることは?

「新規性や実現可能性などはもちろんですが、都会では真似できないような地域の特徴(産物・自然・文化など)を生かしたビジネスや、独自の価値を提供しているかといった点も見てみたいです。

鹿児島の魅力を高め、鹿児島を元気にしてくれるようなビジネスが生まれてくればうれしく思います。」

新型コロナの影響もありますが、鹿児島で起業されたい方へのエールをお願いします。

「確かに大変厳しい時代ではありますが、どんな時代にもチャンスはあります。新型コロナで地方が改めて見直されてきている側面もあります。リモートワークなどIT化の進展により、地方も都市部とのハンデは以前より少なくなってきていますし、賃料などのコストが抑えられる点、職住近接、恵まれた自然環境など、地方にも多くのメリットがあります。

ビジネスを始めるにはいろいろ困難もあると思いますが、是非、前向きに頑張っていただきたいと思います。

聞いていて楽しくなるような、明るい先行きが想像できるようなビジネスプランが出てくることを期待しています。」

さいごに

鹿児島ならではの強みを活かした事業を起こしたい!独自の発想や自分のスキルを活かして起業したい!という思いを持ちながら、それをどのように実現していけばよいのか、個人では解決できない課題もあると思いますが、今回、ビジネスプランコンテストに応募していただく事で、数多くの起業や経営支援を経験されてきた林さん達から、いろいろ専門的なアドバイスをいただける機会にもなると思います。

心強いスペシャリストの方々の助言を受けながら、夢を具体的に実現していく、さらに綿密な計画を立てていく道筋ができるのではないでしょうか?
是非、たくさんのご応募をお待ちしています。

令和2年度鹿児島県ビジネスプランコンテストの募集が始まりました!

 

カテゴリー: Startup